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産地紹介


フランス
スペイン
ドイツ
イタリア




フランス:
 ワインといえばフランスワインを連想するほど人々の間でよく知れわたっているフランスワイン。中でもワインの王様と称されるブルゴーニュワインと女王と呼ばれるボルドーワインは特に有名だ。
 フランスの南西部、ジロンド川の流域に広がるのがボルドー地方。ここではフランス全体のAOCワインの4分の1が生産されている。中でも5大ワインの内4銘柄を生み出す生産地オーメドック地区、残る1銘柄の生産地グラーブ地区や、ドルドーニュ川右岸に広がるサンテミリヨン地区やポムロール地区など、世界に名だたる“グラン・ヴァン”(偉大なワイン)が作られている。
 一方、フランスの内陸部に位置するブルゴーニュ地方でも、ロマネ・コンティに代表されるような高級赤ワインが生産されているし、またこの地方で生産される白ワインは世界でもっとも高い評価を得ている。

ボルドー メドック
・オーメドック
・・・サンテステフ
・・・ポイヤック
・・・サンジュリアン
・・・マルゴー
グラーヴ
ポムロール
サンテミリヨン
コート・ド・ボルドー
ソーテルヌ
ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ
コート・ド・ボーヌ
シャブリ
ボージョレー
コート・デュ・ローヌ
ロワール
アルザス
ラングドック・ルシヨン





スペイン:
 ヨーロッパのワインで今一番の狙い目がスペインワインだ。フランスやイタリアなどほとんどの国が、ワインを瓶詰めするとすぐに売りに出すが、スペインでは十分に熟成させるまで出荷できない決まりになっているので、店頭に並ぶ頃には十分飲めるものが多い。その上、値段が安く、ワインファンにとってはうれしいことこの上ない。

リオハ
ナバラ
リベラ・デル・ドゥエロ
ルエダ
トロ
バルデペーニャス
ペネデス
リアス・バイシャス





ドイツ:
 デリケートで調和がとれ、果実味豊かなドイツワイン。その歴史は紀元2世紀頃、古代ローマ時代に始まる。ぶどうの栽培地として最北端に位置するドイツでは、ぶどうはライン河、モーゼル河等の、ドイツでは比較的温暖で適当な水分が補給される川沿いの山地斜面で栽培されている。フランスやイタリアに比べると生産量はわずかだが、ここでつくられる白ワインの品質は世界最良のものとしてよく知られている。軽く、優しく、そして繊細な味わいはドイツワイン独特のものだ。旧東ドイツ領を含め全部で13地区ある。
 ライン河が流れの向きを東から西へ変えるマインツ市から下流にかけての山地斜面にぶどう畑は広がる。畑があまりの急斜面にワインファンは驚く。特にモーゼル地方を旅すると、その傾斜はいっそうきびしくなり、こんなところでぶどうを育てるのかと、びっくり仰天する。中には何かにつかまらないと畑に立っていられないくらい急斜面のところもあるほどだ。しかし、ラインヘッセン地方とかラインファルツ地方ではなだらかな丘陵地の日当たりのよい斜面でぶどうは栽培されている。これらの地方では日常用の低価格なワインが生産されていて、その生産量は全体の半分に達するほど。ドイツワインは生産地により、ワインはいろいろな顔を見せてくれる。

ラインガウ
モーゼル
ラインヘッセン
ナーエ
ラインファルツ
フランケン





 

イタリア:
 世界でもっとも多くの生産量を誇るイタリアだが、今までイタリアワインというとどうしてもフランスワインの下に見られがちであったが、これは大きな誤解だ。イタリア北部のピエモンテ州や中北部のトスカーナ州にはボルドーワインと肩を並べる銘醸ワインが数々あるし、白ワインでもシャルドネ種のすばらしいワインがつくられている。伝統的な作り方をされた赤ワインは、タンニンが力強く、アルコールもボルドーより1度ほど高めで、さぁー飲むぞ!と力をいれたものだが、80年代後半からは割合柔らかくて飲みやすい赤ワインが増えてきた。このあたりがイタリアワインのブームを呼んだ理由ではないだろうか。とにかく今イタリアワインが美味しいのだ。
 もともとワインは、今から約1800年ほど前の古代ローマ時代ににイタリアがフランスやスペイン、ドイツにワインの製造方法を伝えたものだ。今から4000年前には、すでに現在のプーリア地方でぶどうを栽培しワインをつくっていた。古代ローマ時代に多くのぶどう品種がギリシャから伝えられたが、中世になると品種改良が進み、イタリア独自のトレッビアーノ種やネッビオーロ種が栽培されるようになっていた。世界中にいろいろなぶどう品種を広めていったイタリアだが、19世紀後半には外国と国境を接する北部の地域でフランスやドイツの品種が輸入され栽培されるようになった。長い歴史を持ち、しかも国中いたるところでつくられるワインだから、ぶどうの品種も半端ではない。DOで認められた品種の数は約340種類もある。現在ではそのうちの約100種類が栽培されていて、非常に幅広い種類のワインが全国でつくられている。
 イタリアワインでもっとも特徴的なものは“スーパーV.d.T”と呼ばれるヴィノ・ダ・ターボラ(テーブル・ワイン)だろう。イタリア以外の国でテーブルワインというとほとんどの場合、日常消費用の安いワインを指すが、イタリアは例外だ。ヴィノ・ダ・ターボラはDOで認められていないぶどうを使って、とにかく品質の高い美味しいものを目指してつくられたもので、価格も高い。もちろん価格が安い普通のV.d.T.が数量的には圧倒的に多く、一般市民は日常このようなワインを飲んでいるのであるが。

ピエモンテ
トスカーナ
アブルッツォ
ヴェネト






〔参考文献〕
 このホームページを作成するにあたり下記の著書を参考にさせていただきました。
 著作者の皆様に深く感謝いたします。
 “ボルドー第3版” ロバート・M・パーカー著 アーネスト・シンガー監修
 “ブルゴーニュ” ロバート・M・パーカー著、アーネスト・シンガー監修
 “the wines of burgundy” Pierre Poupon & Pierre Forgeot 共著
 “葡萄は語る” フランス食品振興会著作
 “ドイツワインの旅” 古賀守著
 “THE WINES OF RIOJA"  Hubrecht Duijker著
 “Guide to the Wines of Spain" ICEX著作
 “イタリアワインをたのしむ本” 林茂著
 “全訂イタリアワイン” 塩田正志著