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ボージョレー


 マコンからさらに南へ下るとヌーボーで大評判のボージョレーワインの産地がある。北からボージョレーに入ると、名前を聞くだけで飲んでみたくなるサンタムール(聖なる愛)の畑が広がる。ぶどうはすべてガメイ種だ。丸い小石を敷き詰めたような畑がサンタムールの特徴だ。
 ボージョレー地区の北半分はクリュ・ボージョレーといわれ、村の名前が付いたボージョレーワインが産出される。北部は急斜面の畑が多く日当たりにも恵まれて、品質のよいぶどうができるので、ワインも南部のボージョレーより高品質のものが多い。
 クリュ・ボージョレーの中でもっとも南に位置し、もっとも面積が広いのがブルイィだ。ぶどう、プラム、こけももの香りや、シャルル・ドワイヤン社のものはボージョレーには珍しく軽い樽香がする。ボージョレーの女王と呼ばれるゆえんだ。
 ブルイィとボージョレーの中間に広がるのが、ボージョレー・ヴィラージュである。ここは花崗岩土壌の畑で、ボージョレーよりこくのある、風味豊かなワインができる。2,3年寝かせるとさらに旨さが増す。あわてて飲む必要はない。