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メドック


 古くからワインの取引で栄えていたボルドー市から北へ国道D2号線を車で走ると、30分ほどでオーメドックの入り口に達し、道の両側にぶどう畑が広がる。丘陵地帯のぶどう畑と時々現れる森を見ながらさらに車を走らせると、シャトー・カントメルル、シャトー・シランなどの看板が見え始める。シャトー・パルメの美しいシャトーを右に見ながら走ると、すぐにシャトー・マルゴーの美しい建物と周りに広がる手入れの行き届いたぶどう畑だ。この辺りからは国道の両側に、きら星のごとく名シャトーが並び、ワインファンは、ここも行きたい、あそこも行きたいという気持ちになってくる。さらに北へ進むと、美しいシャトー・ベイシュヴィルなどのあるサンジュリアン。ボルドーを出て1時間ほどでポーイヤックは憧れのシャトー・ムートン・ロートシルトへ達する。その先にはまるでフランス絵画のようなラフィット・ロートシルトの美しい庭があらわれワインファンをうっとりとさせてくれる。サンテステフは目の前だ。塔の上で旗がなびいているシャトー・コス・デストゥルネルやシャトー・オー・マルビュゼを見ながらさらに行くと、車はクロに囲まれたシャトー・カロン・セギュールに到着する。メドックのドライブは道に迷うこともなく本当に楽しい。道々で寄ったシャトーでのデギュスタシヨンは、いずれも感動的だ。ほとんどのところが樽で熟成中のワインを試飲させてくれる。'99年のワインは優しくフェミニンな味わいだ。これなら'98年より早く熟してワインファンを楽しませてくれそう。一方'98年は熟成のため寝かせておく楽しみをくれそうである。
 メドックのワインを一口で言い表すことはむつかしいが、あえて言うならタンニンがしっかりとしていて、ある程度の熟成が必要なワインが多い。80年代に入ってから作り方が変わってきて、昔より早く飲み頃がくるようになったと言えるが、それでもおおかたのワインは長期の保存に適している。
 メドックの特徴は「河口を見下ろす“クループ”(円い頂き)と呼ばれる砂利混じりの小高い丘(小石、砂、砂利の混合土)の連なりである。痩せて、非常に水はけがよいこの暖かい土地はカベルネ・ソーヴィニヨン種にとりわけ適している。